みなみinfo

農に生きる

新しいことへの挑戦
渥美バラ出荷連合 木邨忠広さん

「ほ場は近くですから歩きます?」と、笑顔で迎えてくれた木邨忠広さん。春の陽気にも誘われ、散歩がてらほ場へと向かいました。

 

 

1800坪の施設で両親、祖父と実習生と共にバラを栽培する忠広さん。一輪咲きのサムライ08やアバランチェ、スプレータイプのオレンジシャインなど10品種以上を周年で栽培しています。

忠広さんは会社勤めをしていましたが、昨年4月「人手が足りないから手伝って欲しい」と家族からの要望に応える形で就農しました。「最終的には就農しようと考えていたから、たまたまタイミングがここかなと思った」と笑顔で話す忠広さんは、大学も就職先も農業系。仕事では野菜の栽培に携わっていたそうです。就農して野菜から花に変わったことについて違いを尋ねると「大きな違いはないと感じるけど、花は『見た目』一択。ちょっとした病害虫や天候の変化が『見た目』に影響してくる。父親がマメにほ場を巡回している理由が分かり、学ぶことが多いなと感じた」と尊敬の眼差しを向けます。

 

 

バラは積算温度が1000℃を超えると開花すると言われ、需要期でもある3月から6月に出荷のピークを迎えます。そのため、取材時は収穫、選花、箱詰めに追われる毎日で、収穫作業は1日3回に及ぶこともあるそうです。「朝、切る時に、まだ花が固いかなと思っていた花が夕方には切り頃になる。今日も昼からまた収穫作業」と笑って話してくれました。

 

 

忠広さんは、この4月で就農からちょうど一年を迎えます。「一周したことで、流れは掴めたかな」と振り返り、今後の目標を尋ねると、大学や勤め先で学んできた知識を活かした環境制御の導入に興味があるそうで「自分の性格上、同じことの繰り返しは合わない。農業は同じことをしていても同じ結果にはならないのが農業の面白さだと思っている。100点の出来だと思ってもそれが100点とは限らない。常に工夫して、何か新しいことに挑戦していきたい」と農業への熱い想いを話してくれました。それでも「今日はまだ父親におんぶに抱っこだから、まだまだ学ぶことばかりです。まずは一人前に仕事が出来るようになることが目標」と照れくさそうに答えてくれました。

 

 

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