みなみinfo
泉つまもの出荷組合の代表を務める樅山達也さんは、奥様とご両親、パート11名、実習生10名とともに、2000坪の敷地で大葉の周年栽培を行っています。栽培しているのは「愛経1号」という品種で、耐病性があることと香りが良いのが特徴です。
大葉の栽培は、播種から始まり、セルトレイで育苗を行ったあと定植します。大葉は定植後、約1ヶ月で収穫可能な大きさまで成長します。樅山さんは、夏の植物である大葉を冬場でも安定して出荷するために、電照栽培と暖房を取り入れています。この方法により、大葉を夏と錯覚させることで周年での出荷が可能となります。また、各施設をローテーションで使用し、生産の効率化と品質の維持に努めています。
しかし、近年は重油や電気代などのコストが年々上昇しており、特に冬場の暖房費は大きな負担となっています。樅山さんは「大葉は寒さに弱いため、冬はどうしても暖房が欠かせないので、その分コストがかかる。重油や電気代の値上がりは厳しい現状だ」と頭を悩ませています。それでも樅山さんは、毎年異なる気候条件や栽培環境の変化に対応しながら、一つ一つの課題を解決していくことに農業のやりがいを感じているそうです。
泉つまもの出荷組合では、インスタグラムを活用したPR活動に力を入れています。部会役員や若手生産者によって運営されており、大葉のレシピや栽培状況、イベント情報の他、部会員の日常など様々な情報を日々発信しています。樅山さんは「SNSの活動に力を入れているので、インスタグラムを多くの方に見てもらいたい」と力強く話し「今から年末に向けて繁忙期を迎えるので、多くの消費者の皆さまに美味しい大葉を届けたい」と部会長としての意気込みをみせてくれました。
最後に今後について尋ねると「まずは現状維持。今後20年30年生活できていられれば良い」と今後も変わらず、大葉の栽培を続けていくという強い意志が感じられました。